『人間道楽』 1-4. 1006

1-4.感情と死の捉え方

哺乳類になると、感情が現れてきます。

 

  基本的な感情は、「恐怖」と「喜び」

  の二つに大別できます。

 

  脅威と向き合ったときには「恐怖」が

  真っ先に現れます。

 

野生の動物にとって、死は身近な存在です。

日常茶飯事の頻度で起きる、事柄になります。

 

捕食という行為で、エネルギーを取り入れる

ことがデザインされたことから、死というモ

ノに向き合いながら生きていく様にデザイン

されています。

 

  このことから、身に危険が迫ると「恐怖」と

いう感情が沸き上がってきます。

 

  また、その恐怖の感情は、さまざまな感情を

誘発させるのです。

  不安やイライラ、悲しみ、憤り、

怒りなどなど。。。

 

  恐怖は、肉体を持っている限り克服する事は

できません。

  というのは、恐怖は自分の身体を護るために

必要な感情だからです。

  

 

例えば、高所に立った時に身がすくんだりし

ますが、それは身体を護る為の機能として

有効に働いているからです。

 

  但し、高所恐怖症などの様に

行き過ぎた感情は心のブレーキとなります。

  心のブレーキは、執着など もう一段

  レベルの違う厄介な感情を

誘発することとなります。

 

  一方「喜び」の感情からは、

感謝の氣持ちや満足感、幸福感、慈しみ

などが生まれてきます。

 

実は、この「恐怖」と「喜び」の感情は、

表裏一体なのです。

 

同じ大きさのエネルギーの出来事から、

「恐怖」と「喜び」は生まれようとします。

 

先に感じるのが、反射という習性から

「恐怖」という感情なだけで、

 

氣持ちの切り替えと

それを行動に移していくことで

「喜び」に移行させていくことができるの

です。

 

それが可能な高度な機能を備えているのが、

人の脳です。

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