『人間道楽』 7-10. 171015

『人間道楽』 7-10. 20171015

7-10.人間の器

毎日、あなたが丹精込めて
整えた土地は、紛れもなくあなたの土地です。

ですが、同時にあなたに耕し方などを
教えてくれた方の土地でもある訳です。

そして、あなたに耕し方などの
教えを乞いに来てくれた方の土地でも
あるのです。

勿論、自分の土地なので
誰も手出しは出来ません。
一から十まで自分一人で
整えたのですから。

ですが、同時に自分一人の
土地では無いのです。

それまでの過程で、
あなたと関わってきてくれた
多くの人々の笑顔が観えていますか。

例えば、自分の土地に蒔いた種が
リンゴの木になり
始めて小さなリンゴの実が
育ったとします。

あなたは嬉しくて堪らない。
そんな時にあなたは、
どんな行動をとるでしょうか?

まだ、初めてできた実なので
見た目も貧祖です。
味も熟成されておらず
酸っぱいに違いありません。

こんな時に、僕なら真っ先に
土の耕し方を教えてくれた方の所へ、
土地の中にあった石の扱い方を
教えてくださった方の所へ、
その実を持って行きます。

「在り方」を教えてくれた方は、
必ず、あなたに共鳴して
同じように喜んでくれます。

その見た目が貧祖な果実が、
どれほどの努力の末に出来た果実か
教えてくれた方は、
ちゃんと知っているからです。

そして、自分に教えを乞いに
来てくれた方の所にも
その実を持って行きます。

そのまだ酸っぱい実は、
無限の可能性を秘めている事を
教えを乞いに来てくれた方は
ちゃんと知っているからです。
あなたに、共鳴して一緒に喜んでくれます。

同じ道筋に居る方。
同じ志を持っている方は
引き寄せあい、共鳴してくれます。

あなた一人の歓びは、
同調して共感を産み。
共鳴して大きなうねりとなって
周囲の大地の隅々まで
喜びの波が行き渡ります。

こうやって、自分の土地はどんどん
拡がりをみせていきます。

『人間の器』が大きくなるとは、
この様な事だと僕は解釈しています。

『人』とは弱い生物です。
ですが、それは人と人との間に
自分で造ってしまった垣根が
有るからです。

『人間』とは他者からの
叡智を活かして強く生きられるものです。
『人』では背負えないモノを
『人間』は簡単に背負うことが
出来ます。

自分と他人を比べると多くの
『違い』が有ります。
それは『個性』です。

人と人との間に垣根を
造ってしまった人は
『人間』につけるべき『間』というものを
この『違い』に付けてしまいます。
だから『間違い』を探してしまうのです。

相手の方が『間違っている』
だから自分は正しい。
『自分は、間違っている』。。。

垣根を壊して、
ジャッジする心を手放してみてください。

そこには、単なる個性である
『違い』が観えてくるだけなのです。
『違い』は、価値を生み出し、
多くの可能性を育ててくれます。