『人間道楽』 7-13. 171111

『人間道楽』 7-13. 20171111

7-13. 外に出来た壁

自分の周囲に囲いを作ると
何の不具合があるのでしょうか?

また、その囲いの原因は
なんでしょう?

そのメカニズムをごく簡単に
説明します。
理解し易い事を優先させるために
極端な言い回しをしますが、
予め、ご了承ください。

自分の周囲に出来てしまった
囲い、垣根や壁は
実は、自分の内面の壁が
外の世界に反映されているだけなのです。

自分の内面に出来ている壁は、
余程の事が無いと
氣付かない様に
潜在意識が護っているのです。

だから、顕在意識は外側に囲いを
作って彷徨い歩いたり、
内側の壁の外を徘徊することに
なっちゃいます。

自己否定をする必要が
なくなるくらいまで
心が成長していないと
それに氣付くことは有りません。

僕は、この内面に出来た壁を
土壌や、その土の表面として
表現しました。

ですので、内観するとは
心の内面に作ってしまった
壁を崩し自分を一つに統合する事が
目的となる訳です。

以前、自分の内側の壁の中に
もう一人の自分が隠れている
と書いたことがありましたが
この壁に閉じ込められた
もう一人の自分が
氣付いて欲しくて、
統合して欲しくて、
外の現実世界に投影させているのです。

もう一人の自分は
あなたの心の成長を信じて
ずっと待っています。

自分の幼かった頃を
思い出してみてください。
物心が付きかけた
感情を素直に表現できていた頃です。

その頃は、まだご両親が自分の世界の
大半を占めていました。
だから、あなたはご両親の意にそぐわない
感情を、バッテンを付けて閉じ込めちゃった
だけなのです。

極端に書くと、両親に認めて貰えない
感情は、自分ではナイことにしないと生きていけない。
そういう風に思い込みました。

そして、自分で造った壁の中に
その感情を閉じ込めたのです。

そして、顕在意識に残ったのは
「認めて欲しい」という、思い込み。

この思い込みは、多くの方が
持っています。

其処からが、問題なのですが。
この「認めて欲しい」という
承認欲求を持ちながら、
自分の一部に隠し通さなければ
いけない部分があるということが、
自分の心と身体に、歪を作ってしまいます。

そのまま大人に成長しても、
他人に、一部を隠したままの自分を
認めて貰おうと頑張る訳です。
他人に認めて貰えなければ
自分で自分を認められないと
考えてるのです。

これが、大きな思い込みです。
自分で、自分を認められてない人を
他人は、認めてくれません。

これが、逆になっちゃってる訳ですね。
然も、一部を隠したままだから
より話は複雑になってきます。
この段階では、利用したり利用されたり
概ね、人間扱いはされていないし、
自分でも人間扱いしていません。

他人に認めて貰いたいと思っている場合でも
最終的には、自分で自分を認めることが
目的です。

だから、発想を逆転して
まず、自分を認めるところから
始めるのが、自然の理となります。

だから、まず内観する必要があるのです。
ここで、過去の閉じ込められた
感情に意識を向けると、
あることが、分かってきます。

そのバッテンを付けてしまった
感情たちは、元々認める必要も
許す必要も無いことが分かってきます。

唯一の間違いが有るとすれば、
バッテンを付けるというジャッジを
してしまった事の方です。
そのジャッジも、
その当時は本当に必要だったのかも
しれません。

少なくとも、その事であなたを危険から
遠ざけてくれていたハズです。

閉じ込められていた感情たちは、
紛れもなくあなたの一部です。
ただ、思い出して受容するだけで
浄化する必要も無ければ、
ましてや怖がる必要もありません。

だから『自己受容』なのです。
一般的には、『自己肯定感』
や『自己効力感』を上げようと
いう話も聞かれますが、
これも、逆です。

土台となる『自己受容』を整えれば、
『自己肯定感』や『自己効力感』は
自ずと上がってきます。