『人間道楽』 6-9. 170609

6-9. ぽっかり空いた心の空間

少し変わった表現で
書いてみます。

もう一人の自分を
壁の中に閉じ込めてしまった
人は、

意識的には、
その城壁の中が
見えなくなっています。

心に大きな穴が
空いている様な
錯覚に捉われます。

心の穴は、
事あるごとに
何かが、足りないと
訴えかけてきます。

それは、
不安や苛立ちになって
顕在意識に上がってきます。

捕らわれたもう一人のあなたが、
氣付いて欲しくて
あなた自身に信号を
送ってくれているのです。

ぽっかり空いた空間を
埋めようと多くの人が、
モノや地位、名誉、業績などといった
この世に存在する幻想で
その穴を埋めようとするのです。

外の世界に、心の穴を満たしてくれるモノは
ありません。

恐怖心から、それらを得ると
得た時には、
一時的に大きな喜びが生まれるかも
知れませんが、

元々が幻想なので、
更に大きな幻想を追いかけてしまいます。

まだ足りない。。。
もっと必要だ。

自分には、もっと大きな成果が
必要だ。

これが、欠乏感です。

今周りにある人やモノは、
当たり前で
自分には、足りない部分がある。

恐怖心から、
この様に思い込みが行き過ぎると
どんどん、頑張って外側に
心を満たしてくれるモノを
追いかけてしまいます。

はっきり言います。
そんなモノは、
幻想です。

だから、一時も心が寛げる
ゆとりが無いのです。

自分に、
隠さなければならない部分が
あるので、
人との間に垣根を作ってしまいます。

自分の内側に壁が出来ている人は、
鏡の法則の様に
外の世界にも壁を
築きやすいのです。

人から認められたい。
羨ましがられたい。。
少しでも優位な立場になって
特別な存在になろうとします。

そして、心の穴を人に
知られたくなくて
虚勢を張ります。
まやかしのプライドが高くなります。

自分より、優位な位置にいる人を
下に見ようと努力します。

折角、この世に生を受けたのに
なにか、哀しいですね。
これも、学びや経験であることも
事実ですが、
心の歪は、身体の歪みに繋がり
健康も蝕んでいってしまいます。

心に空いた大きな穴を、
よーく観てみてください。

そこには、何も無い訳では
ありません。

もう一人の、取り残された
あなたが、じっとあなた自身が
氣付いてくれることを
待ち望んでいるのです。

この辺の事は、
多くの物語を産んだと
僕は、思っています。

「白雪姫」「美女と野獣
「眠れる森の美女」
「シンデレラ」
みにくいアヒルの子」。。。
挙げていくとキリがないですね。

勿論、エスコート役の事柄や
人との出逢いは必要ですが、
あなたの心を解き放つのは
最終的には
あなたにしか出来ないのです。